2014年3月30日日曜日


プレイエル ピアノ


 我が家にプレイエルピアノが運び込まれました!
            

    

     1910年製のピアノです!

     5月22日木曜日 紀尾井ホールでのオールショパン プログラムのリサイタルで

     プログラムの一部をプレイエルで弾いてみることに決定したのが昨年末の音楽会の

     チラシづくりの締切ぎりぎりでした。

     実はプレイエルに限らずフランスのピアノには私は今までなじみが薄く、 今回のこの

     企画はある日突然思いついたアイディアなので実は不安がいっぱい。

     本番の楽器をどこから調達するのか? 良い楽器が見つかるのか?

     それまでの練習は?等々まったくの手探り状態でした。

     紆余曲折の結果いろいろな方の御好意とご協力のお蔭で本番のピアノ、そして

     それまでの練習のピアノが運よく見つかりました。

     譜面台の装飾が美しいです!

            


     1910年と言えば今から100年以上前の楽器ですが、ショパンの時代の楽器からは

     アクションなどはすっかり近代化された現在の楽器にかなり近いものですが、

     共鳴板などに傷もなくピアノ線もオリジナルということで音色はプレイエルならではの

     やわらかく、輝く高音の伸びやかさ、低温の深い響き。。。今までショパンで 苦労していた

     右手の単音のメロディーを左手の分散和音の響きと共にレガートで歌わせる。。。ことや


     右手で奏でる十六分音符の早い音型が和声の響きとなって自然に弾けることを実感。

     ショパンがなぜこの曲をこのようなペダルの指示と共に書いたのか。。。納得するとともに

     新たな試みもしたくなるピアノです。

          


  
    ☆ スタインウェイD型の隣に置いて両方のピアノを弾き比べるのが楽しみ!
     

    



2014年3月11日火曜日

コンサート情報:渡邉規久雄 ピアノ・リサイタル


 今春オープンの新ホールで聴く荘厳なピアニズム
渡邉規久雄 ピアノ・リサイタル





2014年7月13日(日)
於:よみうり大手町ホール 14時30分開演



~Program~

リスト:バッハのカンタータ 「泣き、嘆き、憂い、おののき」 BWV12 の動機による変奏曲
Liszt : Variationen über das Motiv von Bach S.180 / R.24

 リスト:「詩的で宗教的な調べ」 より ”孤独のなかの神の祝福”(第3曲),”葬送曲” (第7曲)
Liszt : Harmonies poétiques et religieuses S.173 / R.14 A158
"Bénédiction de Dieu dans la solitude" "Funérailles"

 シベリウス:ソナチネ第2番
Sibelius : Sonatina No.2 in E Major op.67-2

ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 (1913年原典版)
Rakhmaninov : Piano Sonata No.2 in b-flat minor op.36



※コンサートの詳細は、ジャパン・アーツの公式ページでご確認ください。





久々のリストとラフマニノフへの期待!

《公演に寄せて》
 渡邉規久雄さんといえば、2003年、シベリウス没後50年の2007年、そして2010年と開催してきた一連のシベリウス・リサイタルの名演をどなたもすぐに思い浮かべられることだろう。たしかにシベリウスは、フィンランドのDNAを 持つ彼がライフワークとする作曲家だが、しかし、彼のレパートリーはシベリウスに留まるものではなく、リストとラフマニノフも昔から得意としている。今回 のリサイタルではシベリウスと並んでこの両作曲家がとりあげられるのは嬉しい限りだ。まず前半はリスト。ならば、愛と情熱に満ちた奔放華麗なピアニズムの 炸裂か、と思いきや、選ばれたのは『バッハのカンタータ「泣き、嘆き、憂い、おののき」BWV12の動機による変奏曲S.180』、および、『詩的で宗教的な調べS.173』から第3曲「孤独の中の神の祝福」と第7曲「葬送」という宗教色の濃い、おとなの逸品3曲。「リストの音楽の内面的な魅力と祈りを感じる曲に惹かれる」と語る規久雄さんが、リストの生涯を貫いた強い宗教的志向と敬虔な祈りを、どのようにピアノの音にのせてくれるか、興味は尽きない。
 後半はシベリウス『ソナチネ第2番ホ長調』から始まる。彼はこれまでにシベリウスのソロ・アルバム3枚をリリースしているが、このソナチネはどれにも収載されていないから、新録音への布石かも知れない。それを先取りしてリサイタルで聴けるとは、ちょっぴりお得感がある。 そしていよいよ、とどめの一撃はラフマニノフのソナタ2番の1913年原典版だ。このソナタは現在でこそピアノ・リサイタルの花形曲のひとつで、原典版、1931年改訂版共に楽譜はたやすく手に入る。ところが、30年以上前に彼がリサイタルで採りあげた当時は、原典版楽譜の入手が叶わず、来日中のアシュケナージに頼み込み、楽譜を借りたことが今は懐かしい思い出だという。実はアシュケナージは数小節だけ原典版と改訂版をミックスさせているそうで、今回もその版で演奏される。
 竣工なった新ホールに響く、規久雄さんお得意のリスト、シベリウス、そして、ラフマニノフ。これは絶対に聴き逃せない!!

萩谷 由喜子(音楽評論家)

コンサート情報:寺田悦子 ショパン・リサイタル 《春の夜会》


 ショパンが愛した ”プレイエル” と現代のピアノ。 異なる音色で奏でるショパンの世界。
寺田悦子 ショパン・リサイタル 《春の夜会》





2014年5月22日(木)
於:紀尾井ホール 19時開演



~Program~

ショパン Chopin スケルツォ 第1番
 Scherzo No.1 in b minor Op.20

即興曲第1番
 Impromptu No.1 in A-flat major Op.29

 即興曲第2番
Impromptu No.2 in F-sharp major Op.36

 即興曲第3番
 Impromptu No.3 in G-flat major Op.51

幻想即興曲
 Fantaisie-Impromptu c-sharp minor Op.66

アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ
 Andante spianato et grande polonaise brillante in E-flat major Op.22

3つのマズルカop.59
3 Mazurkas Op.59

 ピアノ・ソナタ第3番
 Piano Sonata No.3 in b minor Op.58



※コンサートの詳細は、ジャパン・アーツの公式ページでご確認ください。





音楽の歓びにひたる、そんなショパンを堪能したい

《公演に寄せて》
 「春の夜会」という雰囲気で。それが今回のコンサートイメージだと寺田さんは言う。コンサートに明確なコンセプトを示しつづけ、とりわけショパン演奏家として知られる寺田さんならではのオールショパン・プログラム。それも今回は、コンサートの一部でショパンが愛用したことで知られるプレイエルピアノも舞台に登場する。制作年代は異なるものの、その音色の特徴とされる「優美な歌声のような伸びやかさ」は変わらない。寺田さんならではの心づくしの演出とともに、選りすぐりのショパン作品を楽しむ。しばしサロンの賓客になるかのような至福のひと時が用意され、お洒落で素敵なショパンコンサートである。  幼い頃からサロンの寵児で、39年の生涯のどこを切り取っても、その優雅な姿が色あせることがなかったショパンに、最高の芸術を求めて夜会に集う人たちは魅了され、演奏に酔いしれる時を、いつも心待ちにしていた。そしてショパンを聴くことができた稀有な経験を、言葉を尽くして表現しようとした。例えば、リストはショパンの演奏には、どのような言葉、称賛も、魔法ですら叶わない。生涯の親友のフォンタナは、奇跡的な手法による即興は、他の作曲家のフレーズを思い出させることも、自身の他の作品との重なりも感じさせず、霊感は尽きることなく湧き出ると言い、ある音楽愛好家は、感動のあまり、セーヌ川に身を投げてもいいと手紙に書いた。
 今回の曲目だが、ショパンがまだ若きころ、ワルシャワ時代の「華麗なるポロネーズ」にパリ到着後、序奏のように書き加えたノクターン風の「アンダンテスピアナート」。その演奏の難しさゆえに、当時、この曲を演奏できれば、その技巧は類まれだとの批評が残っている。そしてスケルツォ。入りの不協和音で度胆をぬき、勢いをもって人々の心をつかみ取る。幼いころより研ぎ澄まされた才能の核を示すかのような即興曲。パリ到着早々発表すると大評判を得て以降、生涯に亘り創造の手を緩めることのなかったマズルカ、そして構想と構成力においても他の追随を許すことがないかのような才能の証となるソナタ3番。いずれの作品も装飾が豊かで、即興的なきらめきにあふれ、期待をはるかに凌駕する繊細さと大胆さを併せ持ち、奇跡としか言いようがない。
 このような作品を取り上げる寺田悦子さんの今回のコンサート。サロンに幸せにも居合わせた人たちと同じように、音楽による歓びにひたる、そんなショパンを堪能したい人たちに、ぜひお勧めしたい。

小坂 裕子(音楽評論家)