2013年6月3日月曜日

紀尾井ホール 5月30日木曜日 二台ピアノ デュオリサイタル


5月30日」木曜日に東京紀尾井ホールでの二台ピアノのリサイタルが開催されました。

五月晴れの日が続いていたのになんと昨日から梅雨入り!

霧雨が時折降る夕方でしたが幸い音楽会直前には雨も上がったようです。


終演後に大先輩でいつも頼りにしている篠井寧子三とさんと一緒に後半のペトルシュカに合わせた衣装で 


今回のプログラムは前半がワーグナーのトリスタンとイゾルデから前奏曲と
イゾルデの愛の死、そしてドビュッシーの大曲「海}。

トリスタンとイゾルデの初演

ワーグナーの音楽はピアノ音楽とは程遠いところにあり、二台のピアノをしてもピアノという楽器で表現するのがとても難しいしいことを実感しました。

一回音を出してしまったら、その音をふくらませることが出来ない、音は消えていくだけの鍵盤楽器の限界をいかに克服するか。。。ワーグナーの究極のロマンティシズムはやはりオーケストラでなくては表現できないのでは。。。というジレンマと戦いながらのリハーサルの日々でしたが。
うーん、どうだったのでしょうか。。。



ドビュッシーが「海」の霊感を得たと言われる北斎の版画 

ドビュッシーの「海」はオーケストラの各奏者にとっても難しいリズムの組み合わせでとても難しいようですが、ピアノ2台によって各声部が織りなす響きが時にはオーケストラよりもクリアーに聴こえてドビュッシーの意図したものがはっきり聞こえてくるという結果もあったのではないかと思います。


後半のペトルシュカはストラヴィンスキーがもともとピアノのために書いていた「ロシアの踊り」のピアニスティックな効果があるので、無理なく二台ピアノに置き換えられたような気がします。

バレエの各シーンが音楽に反映されているので弾いていても各シーンのキャラクターがはっきりとイメージで来て楽しい曲です。人形だったペトルシュカが心を与えられてしまったために、切なく哀しい想いをする。。。楽しい踊りの中にも哀しみのこもった調べがいつも聴こえてきます。


ドビュッシーとストラヴィンスキー

ドビュッシーとも交友があったストラヴィンスキーですが、若いころにはワーグナーの影響を受けたドビュッシ。
してドビュッシーと同じ時代をパリで過ごしたストラヴィンスキーへとやがて時代が移っていく様を今回のプログラムでは意識したところです。















ストラヴィンスキーをロシアのワーグナーと位置付けることがあるようですが、確かにストラヴィンスキーの創作は舞台作品が多く、筋書きにも自身がかかわり、特にロシアの伝説や民話を舞台にした作品にこだわって、振付師、舞台美術、演出、表現者などとも密接にかかわり合いながら作品を作り上げたという意味ではワーグナーの目指していたものに近いものがあったのでしょうか。
ゲルマン民族の誇りを持って独自のオペラ作品(楽劇)の創作に命をかけたワーグナーと
祖国ロシアの土の臭いのする農民の音楽や民話の世界を音楽に反映させたかったストラヴィンスキー。この二人をあらためて認識した夕べでした。


ストラヴィンスキーとペトルーシュカの衣装を着たニジンスキー






本番前紀尾井ほーにてピアノ選びと位置の
確認です。









本番前のピアノ選びでは新しい油圧式の椅子も試してみました。

スペイン製のこの椅子は安定が抜群だとのこと。なぜかピアノ椅子は弾いているうちにだんだんきしむことが多く、演奏中にガタコト。。。。と気になるのです。


   見えるでしょうか?足に高さの調性もメモリーがついているの面白いですね!